ナビの北海道旅行記2007 パート1
昨年は色々な事情があって北海道ツーリングはできなかった。実に残念だった。リベンジじゃないけど、今回は絶対行こうって早めに心には決めていた。

いつものように釧路港までバイクを船便で送って自分は当日飛行機で追いかけようって考えていたんだけど、、、、近海郵船の貨物船が今年は廃止!あちゃ〜!すんごい便利だったのに!

こうなると往復フェリーか片道だけバイク陸送かの選択肢しかない。でも往復フェリーは料金がリーズナブルで魅力的なんだけど、圧倒的に時間の浪費が多く、俺的には使えない。せめて片道だけでも陸送を考えても料金がバカにならない。

そうこう考えている内ANAのスカイツーリングに目が止まった。これってメッチャ料金が高いけど、最終日でも北海道にいる事ができる上、温泉ホテルにも泊まれる。昨年行ってなかった分ちょっと奮発しちゃおうか?ってんで、それに決定!

何度も北海道にツーリングしてる割にジェットツーリングは初めての経験なのでそれもいいかもしれないと思ったから。
いや〜俺って一通りの旅行をしているのね!古くはモトトレインも函館ー上野まで利用した事もあったしフェリーはもちろん、船便利用まで、、、、。実にマニアックだね!俺って!

そんな2007年のツーリングが始まります
7月15日
朝6時に目覚めて窓の外を見上げる。あちゃ〜やっぱり雨じゃん。やんなっちゃうなあ〜。TVを見ると台風4号は紀伊半島に接近しているそうで、とりあえず北海道の飛行機は飛ぶみたい。

「でも出発から合羽着るってのは気持ちが幻滅気味だなあ!」でも、北海道が晴れ時々曇りとの事なんで良しとするしかないか、、、、。

荷物は前日までにまとめてあるのでバイクに積載して自分は合羽を着て出発。何だか、すぐに体が蒸れてきた。台風の風の影響か?んも〜シャレにならん。

スカイツーリングをするにあたって羽田空港でまごつくのは最悪の事態を招くことになる。その為に事前に下見をしていたので、ANAのプラン書に沿って空港内の指定ガソリンスタンドに到着。ここで必要最低限のガソリンを抜かれる。そう、バイクを飛行機に載せるってことはガソリンが入っている実に危ない危険物になるわけ。スタンドから貨物ターミナルまで自走できる分だけのガソリン以外は抜かれて廃棄されてしまう。もちろん返金なんてないから、タンクには空っぽで来る事がベスト。予備タンクになってることを説明するとそのままでOKとのこと。実にラッキーでした。
ガソリンスタンドから貨物ターミナルまで2kmほど走る。最悪の事態ってのはここの事で、ガソリン抜かれて空っぽになっちゃうと、そこからバイクを押していかなきゃならない。

それもアプローチには坂道もあるし一方通行ばかりなので、道を間違えようものならガス欠で200kg以上もあるバイクを押すなんて多分無理だろうなあ。
稀に何人かはこれに泣いているらしい。俺も怖いから信号待ちの場合だけはエンジンを止めて待つ。
西ゲートに無事到着。ゲートにてバイク、氏名、スカイツーリングであることを明記してANAの受付にてバイクのチェックイン。結構記入する書類があることあること。
手続きも終了して倉庫に移動。ここでバイクの傷を確認して重量の測定。荷物積載状態で220kgだって!いや〜重いもんだ。

まだ雨は降っているので傘をさしてゲートを抜けバス停に。定刻に来た循環バスで空港第二ターミナルに到着。ツーリングするのに傘ってのも変だけど、、、持ってきて正解!
実は俺って初めて第2ターミナルを利用する。いつもはJAL専門だし、JALグローバルクラブだから出発までサクララウンジでユックリするんだけど、JALにはこんなプランはないからANAを利用するしかないわけ。だからな〜にもJALの恩恵は受けないのでチョッピリ残念だったりして。ゴールドカードラウンジもあるんだけど、場所でまごつきたくないので、一般待合席へ行く。

台風の影響で本日の関空や伊丹、神戸空港行きは、軒並み欠航しているようだ。
だからかもしれないけれど、ややガラ〜ンとしている。今度は自分がチェックインして出発ロビーへ。まだ1時間もの時間があるんだけど、スターバックスでコーヒーとパンで軽い朝食を摂る。
今日乗る飛行機はボーイング747−ダッシュ400。殆ど帯広や釧路、女満別しか行かない俺にとって久々4発エンジンの飛行機。だって地方便のJALって殆どがエアバス300の双発機だから。

無事出発かと思いきやどっかのバカが来ないってんで、出発時間が30分も遅れちゃってちょっとムカつく。俺だってチェックインしたら必ず搭乗口近くには来るのにな。

でもって滑走路も混んでて結局40分遅れで離陸。何だか嫌な予感。
遅れは回復することなく新千歳空港へ着陸。ヘルメットとタンクバックだけの身軽な荷物なんだけど、ここから千歳の貨物ターミナルは下見は出来ていないから(当たり前じゃん!)バスの時刻表を見るとバスがしばらく来そうも無い。仕方なくタクシーで貨物ターミナルへ。ここでもゲートで氏名を記入する。

もう俺のバイクは事務所の前に置いてあった。書類での確認をしたあと無事に出発。今回一緒に飛んだのはZ750Sに乗った男性の2台だけらしい。でもこの人何処にいたんだろうか?知らなかった。

14時頃出発。予定より1時間は浪費しちゃってる。近くのスタンドで5リッターだけ給油。これってツアーの中に含まれているんで、ありがたく頂く。でも、今回もホクレンのフラッグの収集が目的でもあるので、無料分だけ貰って千歳市内の別のホクレンを探して満タン給油。おっしゃ〜これでフルじゃん。
道央道の千歳ICから旭川北まで高速道路を利用することにしよう!実は今回できれば旭山動物園を見てみたいって思っていたから、、。あまり興味はないんだけど、TVでやたら放送されていると、俺もこの目で一度見てみたいって思っていたから。

今回俺のバイクにはETCを装着したんで、ECTレーンに入るんだけど、後ろの車が、、、何故か徐行、、。もしかして「このバイク間違って入りやがって!」な〜んて思っているのかな?まあ〜車の総数に対してバイクのETC装着率は決して高くないから知らない人がいても不思議じゃないけど、、、。
でもそれが優越感に酔っ払っちゃったりして!「オラオラ!!ETC付いてんだよ!」な〜んちゃって!晴れてはいるんだけど、チョッピリ風が強い。高速でカッ飛んではいないけど、疲れてきた事もあって、水分補給を兼ねて岩見沢SAにて休憩する。
ここでの面白いお勧めはアンモナイトバーガー。これは隣の三笠市で発掘されたアンモナイトの化石をもじってソーセージをグルグルに巻いたソーセージのハンバーガー。

おまけにパンの生地もグルグル巻きになっている。これで350円。安くはないけど、ハンバーガーとしてではなく単独のアンモナイトソーセージが290円だからハンバーガーの方がリーズナブルに感じた訳!まあシャレっ毛タップリだこと!!

まあ〜味の方は愛嬌ってことで、、、、。俺でも作れるかな?でもシャウエッセンでも、こんなに長いソーセージは無いか、、、。丸められないじゃん!ちなみにこのハンバーガーは岩見沢ICの上下どちらでも販売はされている。以前上り線で食べた事あるから。

そこそこマッタリすると15時過ぎちゃった。んん〜ちょっとピンチかな?動物園全部見れなければ、ペンギン館だけでもいいんだけど、、、。要は「行ってきたよ!」って既成事実だけは作りた〜い!!

旭川北ICでETCでスムーズにゲートを出ると案内板に沿って走って行く。8km位あるらしいけど道が空いているので早く到着しそう。ってんでやっと東ゲートの駐車場に到着。バイクは何処に止めたらいいんかいな?ってキョロキョロすると警備員のおじちゃんに

「ゴメンねえ〜〜今日は入場は終わっちゃったんだよ〜!」だって!え〜??ここまで来たのに、、それにまだ4時20分過ぎだよ。まだ1時間ほども時間あるじゃん!!って思ったんだけど、警備員のおじちゃんは

「今日は無理でも明日また来てよ〜!」って譲ってくれそうにない。あ〜何のためにここまで来たんだろうって感じる。あの飛行機が定時に飛べば何ら問題なかったのに、、、。バカなヤツのせいで行けなくなっちゃった。

そんなもんだから気が緩んじゃって坂道だってのにブレーキレバーを離してしまい、バイクが勝手に動いていく、、、。
、、、、ああ、、あああ!  ガッシャ〜ン!!

やっちゃった〜みんなの見ている前で立ちゴケなんていうブザマな事をやっちゃった〜!カッコ悪り〜〜

警備員のおじちゃんが
「大丈夫?」って言うけど「大丈夫です!」って言うしかないじゃん!俺って!もし「ダメです」なんて言ったら下手すりゃ救急車登場しちゃうよ!
早速バイクを起こすものの重いのなんの。単体だけじゃなく荷物満載なもんだから、中々起き上がらない。何たって220kg以上の重たさだもん。警備員のおじちゃんが手伝ってくれてやっと起き上がった。エンジンがかかるのを確認しながら、御礼を言って
「じゃ明日また来ま〜す」って言って駐車場を離れる。もちろんウソだけど。

すんごい恥ずかしい事しちゃったから、その場から逃げたかった。3kmほど走った所で停車。被害の確認。
あちゃ〜ブレーキレバーが半分欠けちゃってるし、マフラーも傷入っちゃったし、、、。それより右足がひねったのか?しみるような痛さと、ジーンズの左ひざがちょっと赤く染みてるし、、、。いや、今は見たくない。余計痛く感じるから、ホテルで泣こう、、、、??

痛みをこらえながらも、結局俺って旭山動物園に何しにいったの?

ハイ!駐車場まで行ってバイク倒してきました
なんて言えるかい!バカ!

その後ホクレンに寄ってブルーのフラッグをゲット!しめしめ2本目じゃん。今日泊まるホテルは名寄なので、最初は時間がないだろうから高速で士別まで走ろうかと思ったんだけど、時間がタップリあるんで一般道で走って行く。もっともこの先の高速は金払ってまで乗る価値はなさそうだけど、、
名寄市外に入って、ホテルまではすぐ近く。まだ日没まではちょっと早いと思ったんで北国博物館に向かってみる。もっとも博物館そのものは閉館しているし、行く気もなかったんだけど、そこに展示されているSLを一度は見てみたかった。

ちょっとビッコ気味で見学。雪かきの除雪車両がSLにサンドイッチされているような編成で展示されている。これをキマロキ編成っていうんだそうな。昭和の時代の38豪雪で新潟が孤立したときもすんごく役立ったんだとか。

時代は変わって今では高性能なディーゼル機関車が出来上がったけど、時代とは言えこの編成が現存するのは日本ではここだけ。いつかは見てみたかった。これって感動しちゃった。


陽も落ちてきたのでホテルに向かう。あたたたた、、足が痛いよ〜!
今日泊まるホテルは名寄でも大きな「グランドホテル藤花」値段もリーズナブルなので決めておいたんだけど。

チェックインしてバイクは屋根のある場所に置かせてもらってありがたい。今日はちょっと暑かったこともあって冷房を入れてみると実に気持ちいい。
んで、ジーパンを脱ぐと、、、、、
あんぎゃ!痛て〜”#&!”%$& 血が出てんじゃん!

見なきゃいいんだけど、そんな訳にもいかない。シャワーで足を洗ってバンドエイドだけ持ってるから、できるだけペタペタ貼って応急処置。まあ我慢するしかないかあ〜

でも怪我して2時間以上経ってるから、その時よりは痛みはないのが救いでもあるかも。
夕食は頼んでいないから、ビッコ引きながらレストランに。ちょっと高めかな?って思ったんだけど、宿泊している人には生ビールが半額だそうな。最近生ビールなんて飲んでいないから、あ〜っという間にお代わり。ご飯を食べたかったけど、定食ものになってしまうと量が多すぎるんで、生ビールと小鉢と鳥のザンギだけにして部屋に戻って早めの就寝を心がけよう。

明日が気になるんで窓から外を眺めると星が出ていた。よし!明日も晴れでしょ。テレビでも確認して寝る事にしましょう。zzzzzzzzzzzzz
7月16日
タイマーをセットして6時に起床。まだ足は痛いんだけど、我慢できないほどではないので、多少安心しちゃった。テレビで天気予報を見ると、今日はオホーツク方面は晴れるみたい。窓の景色を見ると、ほぼピーカンっていう感じ。

「いや〜〜嬉しいっす!ツーリング日和じゃん!」

7時にはレストランがオープンするので朝食を摂りに行く。今日の宿泊は食べきれないくらいの料理が出ると有名な「船長の家」に泊まる事になっているので、念の為昼食は食べないつもり。でも朝食まで抜く必要はないので、ある意味昼食分も含めてタップリ食べていこう。バイキング形式であるし、俺の大好きな生タマゴがあるので美味しく頂いた。
部屋に戻って着替えて荷物をまとめてからチェックアウト。いや〜立派なホテルでした。それに最上階の部屋だったから見える市街地も綺麗だったし。ご飯は美味しかったし料金もリーズナブルだったし。8時過ぎ出発する!

名寄市街地外れにある名寄バイパスに入って美深をめざす。これって無料の高速道路みたいで気持ちがいい。いずれ道央道に接続するんだろうけど、名寄バイパスって名称で北はどこまでできるんだろうか?北海道にはこんな高規格道路が多数建設されているところだけど、管轄はネクスコ(旧日本道路公団)ではなくて北海道開発局なんで、ずっと無料で走れるのは嬉しい。ただ、工事代金は各市町村の地方交付税からの捻出なので、場所によっては予定のまま工事すら行われない場所も多いって聞いているけど、、、。
美深で国道40号線から別れて道道49号線に入る。今回のツーリングでは昨日行けなかったけど旭山動物園とこれから行く美深のトロッコ王国はどうしても行きたかった場所だった。

暫く走ると左側を流れるペンケニウップ川に鉄橋が現れてきて、線路も現れてきた。そしてトロッコ王国に到着。冷ややかな風がとっても気持ちいい。ここは元国鉄美幸線の仁宇布駅跡の場所。ここは10年前にZRX400でツーリングした時来た事があったっけ。その時はこんなトロッコ王国なんてなくって実に寂しい場所だった。どう考えても鉄分が濃い人しか来ない場所だったのを覚えている。
それが、月日も経ってこんな王国が出来たんだけど、俺はこれは初めてのこと。トロッコって言っても客車とかに乗車するのではなく、鉄パイプ等で組み立てたトロッコにエンジンを取り付けて自分で運転するもの。それも片道5km。往復だから10kmも運転できる。だから気分は運転士って感覚。

仁宇布駅のレプリカっぽくなっている駅事務所にて手続きを済まして1500円を払う。そしてトロッコに案内されて簡単なレクチャーを受けて出発。ちなみに本物の踏み切りもあるんだけど、このトロッコには優先権がなくて、一旦停止しなければならないんだそうな!
最初はおっかなびっくりでソロソロアクセルをふかすんだけど、すぐ慣れてきた。時速にしたら多分全開で走っても20kmも出ていないんじゃないかな?って思うんだけど、それでも早く感じるので実に楽しい。

同乗者がいるわけじゃなく、そばに人がいる訳じゃないから、チョッピリ声をだして、「出発進行!!」っとか「閉塞進行!!」な〜んて運転士気分を味わってみる。な〜んか恥ずかしいような嬉しいような、、、、。

でも
チョ〜面白れ〜ハマってしまいそう!
5km走ると終点。ここにはさっきレクチャーをしてくれたスタッフが車で先回りしてくれていてトロッコの方向転換をする。今回俺は開国(開園)する9時過ぎに俺は入国したので、最初のグループと一緒で先行して5台が待っていた。

そう、この線路は複線ではないから一旦全てのトロッコが同じ方向に走っていって、全部のトロッコがそろったら再度逆方向に出発することになる。つまり最初に出発したトロッコは今度は最後尾になる訳。今はもう一台のトロッコを待っているので、全部揃ったら今度は俺が2番手になるって事。

俺より後に出発したトロッコを待つ間静かな時間が経つ。ところで、この王国についてスタッフに色々聞いてみた。
もともと疑問に思ってたのが、10年前もそうだったんだけど、何故ここに線路が残っているのか?ってこと。

その理由は、国鉄美幸線廃止後、その資産(駅舎や線路など鉄道に関する国鉄所有物)は国鉄が撤去なり譲渡、転売などを行っていた。国鉄からJRになってからは清算事業団に事業は引き継がれて、残った線路は撤去され転売されたりした。

そのためJRに移行してからは殆どの廃線の線路が撤去されていった。美幸線もこの方法で、仁宇布駅近辺は更地になる予定だったけれども、小樽の資産家の方が日本一赤字のローカル線、美幸線を何らかの方法で残して、近辺の土地も所有してテーマパークの計画があったそうだ。

そのため仁宇布駅跡から美深方面5kmまでの線路やそれに関わる土地を所有したんだけど、バブルの崩壊に伴って計画が頓挫してしまい美深町に譲渡されたそう。だからその先から美深方面は線路はおろか、その線路場所を特定することが出来ないくらい面影は消えてしまっている。

さてさて譲渡された美深町としては、何らか役に立てないかとの論議がたって、紆余曲折があったけどトロッコ王国ができたとのこと。春から秋しか営業していないんだけど、これが大正解。夏休み期間中は大盛況らしい。

もし俺が昼頃来たら1時間ほど待ったかもしれないとのこと。折り返し仁宇布駅に到着。できればもう一回乗ってみたいけど、今回はいいや!ってんでバイクで出発。
道道120号線を走って歌登方面に進む。一応このルートは先ほどの廃止された国鉄美幸線に沿っているんだけど、あまり路線の面影は見ることができない。

やがて天の川トンネルに入る。ここが寒いのなんの!ユックリ走ったためか、とっても長く感じるトンネルだった。普通の人はなんでもないトンネルなんだけど、鉄の人にはちょっと違うんだよね。ここが元美幸線を通すために掘削されたトンネル。実際列車が走ることはなくなっちゃったんで、多少拡幅をして道路に転用した変わったトンネル。
歌登でガソリンを給油して枝幸に向かうとミョーな鉄筋の残骸が現れた。これこそ美幸線の廃線跡であるスノーシェッドの残骸。。その先にはあからさまに鉄道のトンネルと判るんだけど進入できないように蓋みたいのがされている。

この区間は一度も列車が走った事の無い区間。もっと砕けて言えば工事こそ終わっていたけど線路を引く前に工事凍結、そして廃線になった場所でもあるんだよね。でも完成率99%で、結局1度も列車が走らなかった施設って、

「何たるもったいなさ!」どのみち、いずれは廃線になっただろうけど。
国鉄美幸線は美深町から枝幸町までの路線として計画。それぞれの町の名前の文字を取って美幸線と名付けられた。

まずは昭和39年に美深からトロッコ王国のある仁宇布まで開通。その後北へと工事は着実に進められて用地買収からトンネル、橋梁にかけて全ての工事が完了。あとは線路を引くだけだったんだけど、言うまでもなく日本一の赤字ローカル線。

何でも100円の収入を得るのに3000円以上もの経費がかかったとか?だから、そのまま廃止になってしまった変わった路線。
残された廃線の遺構はほとんど撤去されて現在に至っている。今残っているのは撤去するにあたって莫大なお金がかかるのでそのまま放置されているようなもの。逆に俺なんかその遺構を発見すると止まってじっくり見て行きたくなっちゃった。

しかし莫大な税金を使って工事を行いながら、またまた莫大なお金を使って撤去するってのも何だかな?
そのまま走って、やっとこ枝幸市街の国道に。いや〜開けた先にはオホーツク海が俺をまっている!!(んなバカな!)それに稚内だの浜頓別だのの表示が。今回は行かないけれども、懐かしい文字。来る所まで来た訳だ。

これからはオホーツクラインを網走方面まで走っていけばいい。んでもって、さっきガソリンを給油する際に、ネズミ捕り多いから気をつけてね!って店員さんに言われたばっかりだから、国道は絶対先頭で走らないことに決めた。
11時頃、マリーンアイランド岡島にて休憩。しばらく水分を摂っていなかった事もあり、缶コーヒーを購入して少し休む。ここって10年前のツーリングで立ち寄ったことあったかな?記憶がない。明後日お邪魔するモシリバへのお土産を物色してみるものの、思ったより買いたい物がなかった。
続いて道の駅「おこっぺ」にも立ち寄る。この道の駅は、元国鉄名寄本線の興部駅跡。ここは列車が展示?されてあるんだけど、車内は簡易宿泊設備になっていたり、談話室になっていたりと列車としての面影は無いに等しい。

でも13時を過ぎるとちょっと空腹感がやってくる。

「でも我慢我慢。船長の家が待っているから。」バイクって車と違って乗ってるだけで強制的に風を受けるから少しなりとてエネルギーは消費する腹がすくのかな?

前方を走ってるやけに遅いkカーに追いつく。んん〜ブチ抜こうかどうしようかちょっと考える。って〜っと、想定外のネズミ捕り。
あちゃ〜!助かった!ずえったい捕まったぜ!実にラッキー!

でも、ここは法定速度解除の区間じゃん?何で?って思う。もちろん日本の一般道路での法定最高速度は60kmだってのは俺も知っているけど、だからって、こんな場所でやらなくても、、、、。下手すりゃ赤切符の世界にようこそ!って所だった。

んでもって、ネズミ捕り通過後俺の後ろを走っていたアルファードが一気に俺とKカーをブチ抜いていった。そうこなくっちゃ。俺もKカーを追い越してアルファードに追従していく。あ〜気持ちいい。
このあとオホーツクスカイタワーに向かう。俺っててっきりオホーツクタワーって海底を見学できる施設だとばっかり思っていたんだけど、これは「スカイ」って文字が加わっている。んん?方面も違うしなあ〜って思ったんだけど、興味が先に湧いて行きたくなっちゃった。

しばらく山道を4kmほど走るとでかい駐車場に到着。あった〜!でかいタワーが、、、。だからスカイタワーなのね!って自分に納得。バイクを止めて建物まで歩くんだけど、ここって大山って山頂にあって、冬にはスキー場のトップにもなってる場所なのね。だからリフトも下から伸びていたんだ。
屋内に入って展望台へのエレベータを利用するのに200円を受付にて払う。これと言って観光客はいないので、俺の貸切。最上階のエレベーターを出ると、そこは紋別市街地がパノラマとなって見渡せる。これって冬季も営業している場所なので流氷がやってきたらどんな風に見えるんだろう?って気になった。だってすんごく綺麗なんだもん。

でも、ちょっと暑い。エアコンは必要ない場所なんだろうけど、周囲は鍵がかかって外界の新鮮な空気が入ってこない。直射日光がキツイので室温は多分30度くらいかな?それだけが辛かった。その反動でエレベータで下って建物を出るとすがすがしい空気が美味しい!なんちゃって!
このあとは再度道の駅「もんべつ」に向かう。ここは土産を購入するのが目的ではなくて、併設されている流氷科学センターに行きたかったから。

アストロビジョンという全天周映像ホールの映像を見るのを含めて750円を払って、先にアストロビジョンに向かう。会場に入ってビックリ!だってプラネタリウムみたいな感じなんだもん。
何というかサッカーボールの内側にシートがあってそのボールの内側を見ているみたい。15時に開始とのことなのであと10分ほどあるので座って待つ。異様なくらいのリクライニングシートなので、睡魔が襲ってきた。んん〜気持ちいい!

やがて映像に開始。やっぱスゲーや!四季の映像をナレーションがなく音楽のみで表現するんだけど、一般の映画のスクリーンと違ってほぼ半球のスクリーンの映像なのでスケールが違う。でも、俺的に批判させてもらうと、、、
何で紋別なのに網走の能取岬の画像が多いの?って思っちゃった。多分こんな事思うのは俺くらいかな?だって何度も行ってるから、、、バレバレなんだもん。
そして厳寒体感室にも入ってみる。レンタルのオーバーがあるんだけど、あまりに暑かったのでそのまま入室。室温はマイナス20度ってのは知っていたけど、俺のツーリングジャケットは3シーズン用なので、長時間いない限り耐えられない訳でもない。

んで、入室。すんごい寒いんだけど湿度が殆どないから吐く息が白くならない。逆に乾燥しすぎた空気の呼吸がちょっと辛いかもしれない。中には本物の流氷とシロクマのはく製が待っていた。俺にとってこの流氷はあまり感動するものでもないかな?だって、いつも本物の流氷を見ているし、網走にだってオホーツク流氷館ってのがあって、そこでも何度か見たこともあるから、、、。
でも、夏には観光には最高の季節だけど、真冬は観光客が激減してしまう。これは、ある意味仕方ないのかもしれないから、冬に来る事ができない人のためには大切な流氷なんだろうな!別室には魚や花が氷付けになって展示されている。んん〜サクラマスやらホッケやらサンマやら、とにかく種類がありすぎて何が何だか?よく判んないや?

10分ほど経ってさすがに寒さが感じられるようになったので緊急脱出!レンタルのオーバーを整理していたお姉さんに「あれ?オーバー着なかったんですか?」って言われちゃった。多分異様なヤツって思われたかな?「バイク用のジャケットですから長時間いなければ大丈夫なんです!」って言ったんだけど理解されただろうか?
時間的にも16時になっているので、サロマに向かうことにしよう。この後も道の駅はたくさんあるんだけどパスして船長の家を目指そう。
と思ったものの トイレはどうしようもないんで、路の駅「サロマ湖」に寄ってみる。トイレに寄った後、屋内に喫煙スペースがあるので椅子に座って一服!。んん〜気持ちいい。

さすがに飲み物が欲しくなっちゃったんで、屋外にでてお茶を購入。飲んでいると、、、みょ〜な品物が、、、。「かぼちゃ団子」や「ほたて天ぷら」に混ざって堂々と

「日本一まずいタコ焼き」なるものがあ〜るじゃないですか、、、、。船長の家まではすぐそこなんだけど、こんな書き方されちゃうとどんなにマズイのか気になる。以前も来たことあったけど気が付かなかった。
お店のお姉さんに「日本一まずいたこ焼き」出来ます?って聞くと、10分ほどお待ちくださいって言われて、お茶を飲みながらしばし待つ。でも、お姉さんがたこ焼き作っている仕草はみられない。って〜とお待ちどうさま!だって。もしかしてレンジでチンだったりして?

いやいや、こんがり丸〜いたこ焼きで美味しそうじゃん!ってんでホクホクって食べる。
外はこんがりアツアツ、、あれ?これって焼いてるんじゃなくて揚げてるんだぁ
でもだんだん冷たくなって、最後にシャリ??って!おい!中が凍ってんじゃん!
いくら俺でもたこ焼きシャーベットは食わんぜ!これじゃ、いくら本場大阪の人でもマズイって言うだろうな!だけど、日本一まずいたこ焼きって書いてあるんだから文句は言えないかもね。シャレに皆さんもいかがですか!
ふざけた「たこ焼き」を食べてから20分程度で船長の家に到着。今回申し込むのが遅かったからなのか、相部屋になっている。でもソロツーリングだと、こんな相部屋でもあれば情報交換もできるし楽しさもあるのでいいかもしれない。

手続きが終わって部屋を教えてもらって、とりあえず一休み。ここは4人用の部屋で3人の荷物があったから俺が最後のようだった。今回相部屋になるのは、岡山から来た高尾さんと大阪から来た竹田さん。それと東京の田村さんの3人。みなさんソロツーリングのライダーなので同じ目的思考の人たち。まずは田村さんと部屋で出会って風呂の場所を聞いて入浴する。
今日は意識して昼食を取らなかったから、ちょっと空腹が、、、、ふざけた「たこ焼き」は別だけど、、、。部屋には高尾さんも竹田さんも 戻ってきて軽くあいさつ。ちなみに竹田さんは何度か来ているそうで、ある意味常連さんみたい。18時40分夕食の開始。いや〜民宿にしては、とにかくデカイ食堂だこと、、、。100名は軽くいるんじゃないかな?それに料理が凄い!まずは俺が座る前から毛ガニがドン!って鎮座してるじゃないですか!

「わぉ!話には聞いていたけど、、スンゴイ量っすよ!」皆さんビールを買いに行っちゃったんだけど、あいにく俺は財布を部屋に置いてきちゃったんで水で諦めようか!って思ったんだけど、高尾さんにお金を拝借して生ビールを購入。みんなで乾杯!でも、この料理ってどこから手をつけたらいいのかな?
数えただけで15品もあるよ!色々なサイトである通り、毛ガニから始まってカニサラダ、カニの茶碗蒸し、カニの刺身、ホタテのグラタンetcもう何が何だかわからん。んでもって、まだまだ出るそうな。竹田さんに聞くと、こんなもんではないらしい。

好き嫌いはあるから、俺も全て食べる事はないんだけど、この半分でいいなあ〜ってのが率直な感想。でも、あからさまにデザートのチーズケーキは数合わせなのかな?
一人に1台卓上コンロがあるんだけど、これってこの食堂だけで100台以上もあるって事?スゲ〜や!そのコンロに鍋が載せられてタラバカニがど〜んと入れられる。これってまだ生きているんだけど、、、、

暫くすると蒸しカニの出来上がり。カニを取り出し毛ガニのそばに置いて鍋を片付けられる。これで終わりかと思いきや別の鍋を置いていって火を点火。そのままカニシャブなんだそうな!え〜もう終わりかと思ったのに、、。んでもってカニ飯が登場。ご飯の上にズワイガニが載ってる、まさにカニ尽くし。いや〜カンベンして。ここでちょっと遊び心が出てきて、さっきのカニ飯の上に毛ガニと蒸したタラバの肉、それと北海シマエビを、これでもか!ってくらいのせて
「ハイ!3色カニ飯(ズワイ&タラバ&毛ガニ)&北海シマエビ丼。」これってお店で食べたら3000円くらいするんじゃない?美味しく頂きました。でも、武田さんが、「何だか調理場でジュウジュウ言ってるけど、まだ何か出るんとちゃう?」だって!え〜?マダっすか?もうカンベンして!

って思う間もなくホッキ貝のバター焼きがでて、そのあと何だかが出た。いや、、、、もういいっす。生ビールのジョッキを使って冷たい水を飲む。あ〜美味しい。んん?水が美味い?何のこっちゃ?トドメにカニ汁で終了。
こんなに料理が出てやっていけるんだろうか?
竹田さんが言うには最初来た時はこんなデカイ食堂はなかったそうだ。で、部屋も少しづつ建て増ししていったみたいで、今回泊まる部屋も近年建設したらしい。料理の方はあいかわらずで、多少メニューは変わるそうだけどカニは同じレベルなんだそうだ。俺的には話の種の意味もあったんで利用させてもらったんだけど、しばらくはいいかな?でも数年先また来たくなっちゃったりして。

でも、、、でも、、俺の手の指、、さんざんカニ食べてたもんだから「カニクセ〜〜〜!」どうやって、このニオイ落とそうか?

さすがに睡魔が襲ってきたんだけど、そのまま、いつの間にか寝てしまったみたい。zzzzzzz
NEXT 旅行記TOP